書籍進呈
企画参加者
質問は発注する側にまわるために出来ることについてです。
現在の悩みは、毎月の報酬は10万円ほどから伸びません。ありがたいことに、お仕事はあるのですが、作業ペースが上がりません。時給換算すると、1200〜1300円程度なので、もう少し上げていきたいです。
現在45歳なのですが、体力的にも時間をかけて仕事をすることは、あと何年できるかなと不安です。
自分の作業量を減らして、収益を上げていく方法を考えないとと思っています。ライターに仕事を発注する側にならないといけないかなとも思っていて、そのために今はとにかくたくさんの仕事をこなすことが大事かなとも思っています。
できれば、いつかは発注するがわになりたいと思っています。まだライター2年目ですが、今から出来ることはあるでしょうか? お忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします!
かーこさん
ご質問ありがとうございます。
事前に、かーこさんのブログにある素敵なポートフォリオを拝見しました。
過去実績等を踏まえて、わたしは「より労働対報酬の高い仕事に絞っていけば、自ずと収入は増えるのではないか」と感じました。組織化や外注を考えるのは、その次だと考えています。
仕事において〝割の良さ〟だけで判断するのは味気ないという価値観もありますが、かーこさんの場合はそれよりも「体力低下とそれにともなう仕事量の減少」のほうが重要性を帯びている……と質問内容から推察しています。
いま、お仕事をたくさんいただいていて「仕事がないことに困っている」という状況でないのですから、時間あたりの収入を下げている案件を洗い出し、整理する時期としては理想的です。
整理した結果、残った仕事にはジャンルに偏りがあると思います。そのジャンルが、かーこさんにとって「かけた時間に対して多くの報酬を得られる領域」だと判断できますから、それを今後の仕事獲得における指針(どの仕事を受ける/断るのか)とすれば良いように感じます。
仕事のスピードというのは、いきなり目に見えて速まるものではないと思いますが、仕事を整理して活動領域を絞ることで「見慣れた内容の仕事が増えて制作時間が短縮される」という副次効果も期待できます。
自分の作業量を減らして、収益を上げていく方法を考えないとと思っています。ライターに仕事を発注する側にならないといけないかなとも思っていて、そのために今はとにかくたくさんの仕事をこなすことが大事かなとも思っています。
上記の「発注する側」は、かーこさん自身がメディア運営者となり記事制作を外部委託するのか、かーこさんがディレクターとなって事業者とライターをつなぐ役割を担うのか、どちらか定かではありませんが、もし後者なら「大きな予算が動く領域」で実績を重ねるほうが堅実です。
ディレクターは「事業者と人材をつなぎ、アウトプットを制御すること」を介在価値とし、中間マージンを受け取るポジションです。この際、中間マージンの上限は事業者の予算に依存するため、平たく言うと「儲かる分野にいる事業者」を取引先とするほうがディレクターの取り分は大きくなる余地があります。
事業者の予算が少なければ、かーこさんがディレクターとして間に入ってもご自身の取り分は少なく、ライターへの委託料も増額しづらくなります。結果として受託者全員が疲弊する体制となるため、いまから持つべき意識としては「とにかく多くの仕事をこなす」より「大きな予算が動く領域の仕事に就く」ほうが、好ましいのではないかと感じました。
前半部分の回答、後半部分の回答はややニュアンスが異なっていますが、おおむね方向性としては近いため両立は可能だと思います。
藤原将軍のライティングメルマガは、まさに今回のような悩みを抱えている方を想定して用意したものであるため、未読であればご登録くださいませ。
何か一つでも参考になれば幸いです。