(リサーチをしていると)芋づる式に、調べて理解をしなければならないことが出てきます。
これらを自分の中で納得ができるよう理解して、頭の中で構築し直して、誰にでもわかりやすいように言葉にする。 500~700文字の内容を書くのに、半日もかかってしまいました。
こういった場合、どのように考えたら良いでしょうか。「すべて理解しないで良い」、と考えるべきでしょうか。これですと他の記事のリライトになってしまう気がします。
「読者が必要とする情報を書く」という点ではすべてを書く必要はないのですが、「〇〇制度」の背景や他の制度との関連性を、きちんと理解しておかないと、間違った情報を伝えてしまう気がして怖いです。
藤原様でしたらどうなさいますか?
Kさん
「間違った情報を伝えることが怖い」と思うことは、良いWebライターになるための条件の1つだと考えています。
そして、記事に書かない関連要素まで調べることも、破綻のない文章を作っていくうえで大切です。
ですから無理やりな時短を目指すのではなく、記事制作に対するスタンスをそのままに、二度目以降のリサーチの負担を減らす方向で考えてみましょう。
二度目以降の効率化を意識してリサーチ結果をまとめる
Kさんが仰るような「〇〇制度の背景や他の制度との関連性を、きちんと理解しておかないと」といった心がけは、より分かりやすい記事を生み出すために不可欠だと考えています。
しかし、時間がかかり、ときに「ここまで調べる必要は無いのでは」と苦しめられる部分でもありますよね。
そんな、慎重派であるKさんタイプのWebライターには「一度目は大量に時間を投じて調べる。けれども、調べたことは体系的にまとめ、二度目はすぐ引き出せるよう工夫する」という方法を提言いたします。
「〇〇制度」についての説明を書こうとすると、
- 「〇〇制度」について知っておくことの重要性とは? どんな制度で、なぜ必要なのか、実施自治体はどれくらいか?
- 「〇〇計画」とは何か、この方針の背景には何があるのか。
- 「〇〇」という政府の方針とは何が違うのか
- 「〇〇法」とはどんな法律で、なぜ、どのように改正されたのか
- それぞれの関係性は?
など芋づる式に、調べて理解をしなければならないことが出てきます。
(上記のように)「〇〇制度」にまつわる情報を調べ、頭のなかで最適化して記事に落とし込む。
ここまでが、すでに実践されていることだと認識しています。
ここで、1つ確認していただきたいことがあります。
今日調べたことを、あとからすぐ引き出せるように整理なさっていますか?
たとえば、僕は未知の情報を調べたあと、それらの情報を仕事終わりにGoogleドキュメントへまとめます。
「知識リスト 不動産 〇〇制度」と名前をつけたドキュメントに、「〇〇計画」に関して調べたこと全てをまとめるのです。
できる限り端的に、バイアスのかかった意見・余計な情報を除外してメモし、情報ソースのリンクも記録しておくと次回以降のリサーチを効率化できます。
得た知見を〝不純物を除いた情報群〟としてまとめておくと、あとから「〇〇制度って、どんなものだっただろう」と気になるときに答えをすぐに読み返せるのです。
再度、Googleで【〇〇制度 とは】と検索する行為と比べ、意味合いが大きく異なることにお気づきでしょうか?
- 検索時間の短縮
- 自身が書いたため、自ら理解しやすい
- 無意識に他サイトをコピペする可能性がない
- 「この筆者の情報は間違ってるかも」と不安になり、複数のサイトを確認する手間が省ける
公的機関の資料がない場合に「この筆者の情報は間違ってるかも」と不安になって複数のサイトを回ってしまう現象、とくにKさんタイプの方には分かっていただけるかと思います。
その点、Googleドキュメントに整理したものは、自分が一度妥協なく調べたものですから、いくらか安心できるよう思いますがいかがでしょう?
この方法で、Kさんがメールで仰っていた「『すべて理解しないで良い』、と考えるべきでしょうか。これですと他の記事のリライトになってしまう気がします」という悩みをいくらか解消できるように思います。
繰り返しになりますが、これは他者の記事のリライトではなく、自身の記憶を辿る行為の最適化だからです。
Kさんにとっての〝仕事の基準〟を把握することも時間短縮のカギ
Kさんを悩ませる要素の1つに「長時間のお仕事が難しい」とありました。
ここまでにご紹介した「記事制作後に情報をGoogleドキュメントにまとめる」という行為は、Kさんにとっての “仕事“ に含まれそうでしょうか?
僕の場合、記事を書くためのリサーチには仕事意識を強く持つものの、今日調べたことのまとめは日記を書くことにも似た行為に思えるのです。
後者のほうが精神的負担は少なく「長時間の仕事が難しい」という場合にも、プライベートの延長として実践できるように思うのですが、実情は異なるようでしたら申し訳ございません。
以上、簡単ですが回答となります。