(文章を破綻させないために)良質な文章を読む習慣が必要とのことでしたが、藤原さんからみて良質な文章が書かれているサイトや本の具体例はありますか?
Saya(@saya_38ster)さん
「良質な文章に触れるってどういうことですか?」といった内容の質問は、多くの方からいただきます。
それぞれ、当時抱いていた自身の考え方をもとにお答えしていましたが、最近は明確に「〇〇を読め」とは言えないと感じてきました。なぜなら、良質な文章とは多角的な基準をもとに判断されるものであり、1本の線で区別することは極めて難しいからです。
私たちライターは、自身にとっての良い文章に触れ、それを模倣することが仕事なのではありません。
「クライアントにとっての良い文章」や「クライアントの顧客(読者)にとっての良い文章」を、自身の引き出しから探し当てて提供することこそ、ライターの仕事だと思うのです。
ですので、(クライアントや読者にとっての)良い文章を引き出しに用意し、適時それを差し出して満足いただくことが大切だと感じました。
つまり、主観で「これが良い文章だ」と決めた文章を選り好みするのではなく、多方から文章を摂取して提供先の好みに応じて出し分ける準備を進めることが、ひいては「良い文章を書きますね」と言われるために必要かと考えています。
また、自身のなかでの「この文章、私は良いと思うな」という基準は、上述したことの反復で確立されていきます。曲道のような答えになりますが、意図を汲みとっていただけますと幸いです。
ご参考になれば幸いです。