Writer 藤原 将

    ライター|編集者|著者

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    SEO記事の制作から電子書籍の執筆代行まで、あらゆる “書く” を専門としています。

    ▼著書
    文章だけで月100万円稼ぐ方法

    ある日、Twitterで「Kindleを出版してみませんか?」と営業メッセージが届きました。普段だったら怪しんで無視してしまうところですが、その方は普段からTwitter上で交流のあるWebデザイナーさん。

    紙の本を自費出版するよりも費用はかからず、実質コストはWebデザイナーさんへ支払う表紙デザインと市場リサーチ費用のみ。昔から本を出すことに憧れはあったので「よし、Kindle出版やってみよう」と決意しました。

    今回は僕のケースを例に、どのような手順でKindleを自費出版し、どんな結果(印税収入やレビュー等)を得られたのかシェアします。

    Kindleストアに電子書籍を自費出版した方法

    できる限り費用をかけない方向で自費出版を進める場合、著者自身がこういった作業を行う必要があります。

    • 原稿作成
    • 表紙作成
    • KDP登録
    • 書籍情報を入力
    • 出版審査の開始
    • 出版完了・宣伝

    それぞれ、詳しくご説明します。

    Word・Googleドキュメントで原稿を作成

    まず、Kindleの原稿を作成するところから始まります。

    原稿を執筆するときは、何も考えずにダラダラと書き始めるのではなく、以下のポイントを明確にしてから原稿を書き進めると、すっきりと引き締まった作品に仕上がります。

    • どんな内容を書きたいのか
    • 誰にKindleを届けたいのか
    • 読者にどう感じて欲しいか

    僕の場合は、伝えたいことが多く8万文字くらいのボリュームになりましたが、個人的には5万文字もあれば「しっかりとボリュームのある本だ」と認識されるように思います。

    Kindleの表紙作成をデザイナーさんに依頼

    自費出版したKindleが売れるか否かは、表紙とタイトルとレビュー(評価)にかかっています。

    Kindleを探している読者には、このような画面が見えているからです。

    Kindleが並んでいる写真
    出所:Amazon「Kindleストアの売れ筋ランキング

    いかがでしょうか。本の中身がどれだけ優れているのか、この画面からは分かりません。

    ですから「パッと見た印象」を頼りに、その本の詳細ページを見るか否かを決めるのです。そして、パッと見た印象を決める最も大きな要素が表紙(色・文字・レイアウト)です。

    “ダサい見た目” だと、それだけで「この本の内容は微妙なのでは」と疑ってしまった経験はありませんか?

    僕はあります。

    一応、デザインソフトを使って自作することも可能なのですが、僕はこの部分を専門家に任せることに決めていました。

    ダサい見た目にならないよう「どういうデザインだと売れやすいのか」を一から勉強すると、何ヶ月かかるか分からないからです。

    とりあえず第一印象の問題をクリアするために、外側は思い切ってプロに任せました。

    自費出版をやってみたKindleの表紙画像

    かっちょいい……

    デザイナーさん、ありがとうございます。

    僕のベストセラー達成は、この表紙デザインがありきだと思っているため、プロに任せて本当に良かったと感じています。

    KDP(Amazon)に登録して出版の準備を進める

    原稿・表紙データはKDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)にアップロードすることとなるため、Kindle制作の合間にKDPへの登録を進めておきましょう。

    すでにAmazonのアカウントがある場合は「サインイン」を、Amazonのアカウントがなければ「サインアップ」から「KDPアカウントを作成する」へ進むことで登録できます。

    その後、利用規約に同意すれば以下のような画面に遷移します。

    Kindleを自費出版するための操作画面
    出所:Amazon「KDP

    「アカウント情報が不完全です」といった表記が出ているかと思うので、「今すぐ更新」を押して登録を進めていきましょう。

    以下の情報を記入することとなります。

    • 住所・電話番号
    • 印税収入を受け取る銀行口座
    • 税務情報に関するインタビュー

    このうち、税務情報に関するインタビューは「TIN値(納税者ID)を入力してください」といった要求があり面倒なのですが、こちらのサイトの方がAmazonに直接質問してくださった情報によると “日本への出版が主ならTIN入力は必須ではない” と解釈できます。

    TINを入力しなければ、米国(Amazon.com)でKindleが売れたときに30%の税金を課せられるのですが、税務情報に関するインタビューを終えた段階から日本(Amazon.co.jp)で売れたKindleに関しては米国の源泉徴収制度の対象外になるとのこと。

    冒頭でも話しましたが、アメリカに情報を提供するということがまず一番です。
    その他にAmazon様の回答によると、

    “Amazon.co.jp など、Amazon.com 以外の Amazon Kindle ストアでの売り上げに対するロイヤリティは、税に関するインタビューを完了した時点で、米国の源泉徴収制度の対象外として扱われます。Amazon.com で獲得されたロイヤリティにのみ、30%米国源泉徴収税が適用されます。”

    つまり、登録が完了した時点で「Amazon.com」を通して購入された場合は30%の源泉徴収税がかかってくるけど、アメリカ以外のAmazon Kindle ストア(例えば、「Amazon.co.uk」など)での売り上げの支払いに対しては源泉徴収税はかからないということ。

    引用:トラエラ人「Kindle『税に関する情報』勘違いしてる人多すぎ!?直接KDPに徹底的に問い合わせてみた!

    法人で登録する場合は、法人番号を入力します。

    僕は一応、小さな会社の代表なので法人番号を入力する形で対応しました。法人番号は国税庁の「法人番号公表サイト」から確認できます。

    タイトル・キーワード・内容紹介・販売価格等を設定

    KDPの登録を一通り終えると「アカウント情報が不完全です」の表記がなくなります。Kindleの原稿が完成しているなら、以下画像の左側にある「電子書籍または有料マンガ」をクリックしてください。

    KDPというサービスの操作画面
    出所:Amazon「KDP

    クリックすると、Kindleの詳細情報を入力する画面がでてきます。「オプション」と表記されている項目以外は入力必須なので、それぞれ情報を書き入れていきましょう。

    基本項目のうち、とくに大切なものは以下です。

    項目どのように決めるのか
    本のタイトル読者がどんな単語で検索するのか考えて、タイトルに組み入れる
    内容紹介どのような本なのか端的に伝えて、目次や「はじめに」を引用
    出版に関して必要な権利自身が著作権者なら「私は著作権者であり~」をチェック
    キーワード読者がどんな単語で検索するのか考えて、キーワードを考える(オプションですが設定推奨)
    カテゴリー選択肢からKindleに関連するカテゴリーを選ぶ
    年齢と学年の範囲成人向けコンテンツでなければ「いいえ」を選択

    上記項目の設定を終えてつぎの画面に進むと、以下のような項目があらわれます。

    項目どのように操作するか
    言語横書き・縦書きのどちらかを選択し、原稿をアップロード(DRMは説明を確認のうえ選択)
    Kindle本の表紙事前に用意した表紙データをアップロード
    Kindle本のプレビューこの項目からレイアウトが崩れていないか確認
    Kindle電子書籍ISBNKindleの場合は不要

    ここまでの設定を終えると、最後につぎの項目があらわれます。

    項目どのように操作するか
    KDPセレクトへの登録僕は登録しました(売上促進が期待できるほか、読者がKindle Unlimitedで作品を読めるようになる。つまりダウンロード数が伸びやすい)
    出版地域事前に用意した表紙データをアップロード
    ロイヤリティと価格設定ロイヤリティ(印税率)とKindleの販売価格を設定 ※後から変更可能
    本のレンタルロイヤリティ70%の場合は強制的に登録

    オプション表記のない項目をすべて設定すると「Kindle本を出版」のボタンをクリックできます。出版手続きをしたあとは審査が行われ、数日のあいだにAmazon上に出版される仕組みです。

    出版したKindleをSNS・ブログで宣伝

    Kindleが出版されたら、SNSやブログを使って「出版しました。内容はこんな感じで~」と宣伝しましょう。Amazon上では、直近1ヶ月以内に出版したKindleのランキングページがあり、ランキングの上位に食い込むと一気に購買数が増えます。

    SNSやブログを使って宣伝をすると、短期的にアクセスが集まりKindleを手に取ってもらいやすくなるため、新着ランキング上位に表示される可能性が高まります。「宣伝なんて図々しい」と思わず、あなたの作品が世に出たことを知らせてください。

    今日からKindleの執筆を始めるなら、SNSやブログを始めて「Kindleの読者層に興味を持ってもらえそうなテーマ」で発信してみてください。

    僕の場合

    『文章だけで月100万円稼ぐ方法』を出版するまでに、SNSやブログで文章術について発信。文章術に興味のある人と繋がりを作っていた。

    SNSやブログでの発信内容が思い浮かばないなら、Kindleに書こうと思っている内容を小出しにして発信していけば良いように思います。

    自費出版の費用はどれくらいかかった?

    Kindleの自費出版にあたり、僕は「すでにKindle出版で実績を出している人」にサポートを依頼しました。

    記事前半でも言及したWebデザイナーの方です。具体的には、以下のような面でサポートしてもらいました。

    • 表紙デザインの作成
    • 原稿・タイトルに対する意見出し
    • Wordデータの電子書籍化(epub化)
    • キーワード・カテゴリー設定の助言

    その方の費用感は「Kindle出版プロデュースは5万円~」でしたが、いろいろオプションを希望したので実際の費用は2, 3倍ほど。人によっては「たけぇ…」と思うでしょうし、反対に「原稿のほかは丸投げできるなら安いじゃん」と思う人もいるでしょう。

    僕は「安くはないよな…すべて自分でやればゼロ円だし」と思っていました。ただ、出版準備中に「お任せして良かった」と感じ始めて、いま振り返ると「ベストセラーは完全にサポートありきだったな」と感じています。

    ポジショントークにはなりますが、個人的には “表紙だけでもプロに任せる” が良いように思ったので、表紙は次回出版時もプロにお任せしようと思いました。

    僕は本業がライターなので文章のチェックはセルフで行い、交流のあるデザイナーさんに表紙デザインの制作を依頼しましたが、そういった交流がなければパブフルのような電子書籍出版サポートが候補になりそうです。

    自身で使ったことはないので「めちゃくちゃおすすめです」とは言えませんが、こういった業者のサポートを受けて原稿のレベルを高める意識は大切だと思います。

    タイトル・内容説明等、僕のKindleが多少参考になれば幸いです。

    おわりに:印税収入は数千〜1万円/日

    Kindleの印税収入は、出版直後の爆発的に売れている時期だと1日2~4万円ほどでした。ある程度するとダウンロード数は落ち着いてきて、本記事の執筆時点では数千~1万円/日の幅に収まることが多い印象です。

    1年後、2年後にもコッソリ経過報告をしていきます。