藤原 将

    筆者はSEO記事、電子書籍、メルマガ等の執筆を得意とする歴7年目の社長ライターです。
    ――Twitter著書電子出版社

    「Webライティングの品質管理のため、レギュレーションを用意したい」とお考えの方に向けて、レギュレーションシートのサンプルを用意しました。

    コピー・改変のうえ、Webライターへ仕事を発注する際にご活用ください。

    本編では、Webライティングにおけるレギュレーションの役割、ライターが注視すべきレギュレーションの項目についてご説明します。

    レギュレーションを把握することで、発注者との認識の不一致を回避できるため、「良い記事を書いてくれてありがとう!」と評価されやすくなります。

    Webライティングの案件に設けられるレギュレーションの役割

    Webライティングの案件に設けられるレギュレーションは、以下の役割を担っています。

    • 主張に整合性を持たせる
    • 記事のテイストを統一する
    • 修正業務を最小化する

    たとえば、Aの記事では「○○が大切だ」と言っているにもかかわらず、Bの記事で「○○は無視すべきだ」と主張すれば、メディア内の記事を複数読んだ読者は混乱します。

    これらを律するためのレギュレーションがなければ、各記事の内容・テイストがバラバラになってしまい、途方もない量の修正業務が発生してしまうのです。

    ライティング前に確認すべきレギュレーションの項目

    ライティング前に、発注側とWebライターで認識を共有すべき項目は以下の通り。

    • 想定読者(ペルソナ)
    • メディアの目的・スタンス
    • 優先して参照すべき情報ソース
    • です・ます調 or だ・である調
    • 一人称表記
    • NG表現

    上記項目を確認しないままライティングを進めると、発注側が想定していた方向性から逸れた記事に仕上がります。

    あとから修正する場合、大きな労力を要することとなるため注意してください。

    仮に、発注側から提示されていない項目があれば、「記事の品質を高めるためにお教えください」と伝えることを推奨します。

    想定読者(ペルソナ)

    “想定読者” を明確化したうえで作成された記事でなければ、読者に具体的なアクションを促すことはできません。

    人はそれぞれ、年齢・性別・職種・家族構成等によって、価値観も経済力も大きく異なるからです。

    たとえば、20代の若者は自身の葬儀について心配などしません。しかし、70, 80代を迎えた人の多くは、自身の葬儀や相続について考えます。

    性別・職種・家族構成⋯⋯それ以外の要素も同様。男性に対して、女性が関心を示すテーマ・切り口の記事を見せても反応は取れませんし、民間企業の社員に対して公務員の退職金を教えても役に立ちません。

    想定読者の設定を誤ると、文章の良し悪しとか記事に載せるデータとか、そういった要素に関係なく “反応を得られない記事” になってしまう点に留意する必要があります。

    メディア運営の目的・スタンス

    たとえば、僕が普段携わることの多い投資ジャンルでは、メディアによって方向性がハッキリ分かれます。

    • 特定の商材を購入するよう、読者を誘導するためのメディア
    • 中立を保ち、読者にとって最良の選択肢を紹介するメディア

    前者のメディアに記載する記事を書くとき、Webライターは記事全体を “決められた商材へ誘導する流れ” で書き進めなければなりません。

    しかし、この前提(特定の商材に誘導すること)を知らずにライティングを進めればどうなるでしょう?

    メディアで紹介したい商材とは異なるものを読者に勧め、見込み客に誤ったアクションを促す記事ができあがってしまうのです。

    発注者は望んだ記事を手に入れられず、Webライターは「的外れな記事を書くライターだ」とレッテルを貼られて契約を切られます。

    メディアの目的・スタンスに関する意思共有を怠ると、こういった問題を招いてしまうため注意が必要です。

    優先して参照すべき情報ソース

    優先して参照すべき情報ソース、あるいは「こんなメディアにしたいんです」といった要望を把握しているほど、Webライターは発注側の望む記事を書きやすいものです。

    また、類似の事項として、競合メディアの存在も把握しておいたほうが良いでしょう。

    です・ます調 or だ・である調

    一般的に “です・ます調(敬体)” のメディアが多いものの、なかには “だ・である調(常体)” を指定するメディアもあります。

    敬体なのか、常体なのかによって言い回しはずいぶん異なるため、無駄な修正を増やさないよう事前に確認すべき部分です。

    一人称表記

    “当社・弊社” と表記するのか、メディアのなかにキャラクターを設けて “私 or 僕” と表記するのか、各記事で統一するために共有しておくべき事項です。

    NG表現

    ライティングのジャンルによっては、断定の使用が望ましくないケースもあります。

    たとえば、投資ジャンルの記事における「○○は必ず利益が出ます」といった表現です。

    明らかにNGであろう表現はともかく、なかには判断が難しい言い回しも存在するため、早々に認識を一致させたいポイントです。

    その他、禁止事項

    とくに決められたレギュレーションがない場合も、大半が下記に抵触する文章を禁止しています。

    一般的な禁止事項
    自身のサイト・他者のサイトを問わず、Web上のテキスト盗用
    不要な前置き、挨拶、その他、文字数稼ぎだと思われる冗長表現
    「昨年は, 今年は」ではなく「2019年は, 2020年は」と年数を記載
    公序良俗に反する表現、誹謗中傷などのネガティブ表現
    重複表現(稚拙な印象を与えるため)
    表記ゆれ
    同じ文末表現の連続(~です。~です。~です。など)
    記号や改行の多用

    発注側に「細かなレギュレーションは定めていないです」と言われるケースでも、これらの点は押さえておくことを推奨します。

    まとめ

    レギュレーションを設けていない発注者もいれば、PDF30枚程度の分厚いレギュレーションを設けている発注者もいます。

    前者は、Webライターを信用してお任せで記事発注をしているケースのほか、まだ発注に慣れておらずレギュレーションを用意していないケースもあります。

    いずれの場合も、今回ご説明した項目を確認しておいたほうが修正業務を減らせるため、不明な点はできる限り早く聞き出しておきましょう。

    仮に、不慣れであるためレギュレーションを用意していない場合には、「このテンプレートに条件を記入いただけますか? 意思共有が不足すると記事の質が下がりますので」と一言伝え、レギュレーションシートのサンプルを渡してみてください。