「iPadでWebライティングってできるのかしら」と迷っている人を代表し、実際に仕事用iPadを購入してみました。
僕が購入したのは、iPad Air(第3世代)です。
結論から言えば、「自宅に一台母艦PCがあるなら」という前提条件のもと導入する場合、iPadは候補に挙がるかなと。
・iPad Air(+ペン)
— 藤原 将|神戸のライター(社長) (@fujihara_sho) March 21, 2020
・Magic Keyboard
・すごく香る革財布
・充電ケーブル
・ICOCA
・モバイルバッテリー
自宅で仕事が捗らない日は、小さめリュックにこれらを突っ込んでスタバ行く。
田舎だから、スタバ無いんだけども。だから、正確にはスタバではないんだけども。#ライターのスタバ装備 pic.twitter.com/DnAAO3OUJO
iPadを購入するか、MacBookを購入するか迷っている人が気になる「iPadってぶっちゃけどうなの?」を解決していきます。
1.Webライターの仕事・ブログ運営にiPadは使える?
個人的に、iPadは「万人におすすめできる仕事道具」だとは思いません。
パソコンに慣れ親しんでいる人にとっては、かなり癖のあるデバイスだからです。
しかし、僕は以下の3点で高く評価しており、今後も相棒としてライティングにバリバリ使っていきます。
- 気軽に書き始められる
- Kindleを読みやすい(勉強・仕事で活躍)
- パワーがあるのに、ノートPCより二回り小さい
この記事もすべてiPadで書きました。
というか、リサーチをほとんど必要としない案件の場合、仕事は8割iPadでやっています。
不便もあるけれど、「今日もiPadで作業したいな」と愛着を感じる、不思議なデバイスです。
2.Webライターが良く使うソフトを試用してみた
Webライターとして毎日文章を書いているため、文書作成のやりやすさは最重要ポイント。
普段使っているソフト・サービスが、これまでのパソコン環境と同様に利用できるのか、実際に使って試しました。
(1)Word
テキストエディタの王道であるWordは、パソコン版とは操作性が異なるため、初期設定を済ませるまでの手間はかかりました。
- フォントはMeiryo UI
- 本文は10px
- 見出し2は14px+太字
- 見出し3は12px+太字
上記の設定がお気に入りであるものの、どうやらiPad版のWordは操作できる設定範囲が狭い模様。
デフォルト環境を自分用にカスタマイズできませんでした。ネット上にも、僕の悩みをピンポイントで解決してくれる情報はない様子。
そこで、浅い知恵を絞り、パソコン版のWordにて、先ほどの設定を適用した「何も書いていない文書ファイル」を作成。
毎回、iPad側からこのファイルをコピーすることで、理想通りの設定を反映させてお仕事しています。
(2)Googleドキュメント
Googleドキュメントは、ほぼiPhone版の仕様と同じ。画面が大きくなって、一度に見れる範囲が広まっているだけです。
無料アプリなので、お手持ちの携帯にアプリをインストールして使い心地を試してみてください。
個人的に、iPad・iPhone版のGoogleドキュメントは文字入力こそ普通に行えるものの、コメントや履歴付き修正の確認はやりづらい印象。
「こんなの無理」と感じるほどではないものの、iPad環境ではWordに劣るように思います。
(3)WordPress(ブラウザ)
ネットで情報収集をしていると、意外と多いのが「iPadでWordPress更新は無理」という意見。
自身の基準で恐縮ですが、僕の環境では普通に更新できますし、何ならWordPressのエディタ画面だけでブログ執筆を完結させることも可能です。
WordPressに関しては、WordやGoogleドキュメントよりも違和感を覚えませんでした。
(4)画像作成ツール
普段、画像作成時はCanvaというサービスを利用しています。
Web上で利用できるパワーポイントのようなソフトで、非常に使い勝手が良く、図解やアイキャッチはすべてCanvaで作成するほど。
iPadで使ってみたところ、おおむね普段通りに利用できました。

ただし、若干Canva上の挙動にカクツキが出る点、Safari(標準ブラウザ)でなければ画像保存に手間がかかる点は、気になります。
とはいえ、慣れれば気にならないレベルの要素で、ものすごい不便さを強いられるものではないように思いました。
3.【長所】iPadをWebライティングに使った感想


iPadをWebライティングに使い、感じたメリットをいくつかご説明します。
(1)持ち歩きやすい
軽量性は、iPad導入にあたり最も期待していた要素でした。
やはり、軽くて取り回しの良さは抜群。以前持ち運んでいた超重量級のノートPCと比べ、リュックに入れて背負ったときの負担が圧倒的に少ないんです。
僕はもともと在宅作業派で、気軽に持ち出して出先で使えるパソコンを持っていませんでした。
ゆえに、急用で外出するときや小旅行中の作業方法に困っていたのですが、iPadは手軽に持ち運べる「パソコンに近い環境」として重宝しています。
(2)充電が長く持つ
僕の使っているiPad Air(第3世代)の駆動時間は、公式データによると10時間とのこと。
実際に、以下の環境にて9時間ほど作業してみたところ、充電が尽きる気配は全くありませんでした。
・iPadは、常にWord+Safariを起動
・キーボード・マウスを常にBluetooth接続
・ネット環境は、持参のモバイルWi-Fi
ノートパソコンを購入し、公称よりも駆動時間が短いケースを複数回経験してきたので、今回もさほど期待していませんでした。
しかし、公称通り、またはそれ以上の駆動に耐えられそうなので、出先での作業用デバイスとして非常に心強く思います。
(3)基本的な作業はほとんど可能
iPadの購入後、知人のWebライターに「ノートパソコンと比べてどうなの?」と尋ねられました。
ざっくりQ&Aをまとめたので、参考になれば幸いです。
Bluetoothのマウスは使用可能。ただし、Apple製品の「Magic Track pad」は使用できませんでした。
※この記事を書いた4日後、iOSのアップデートでMagic Trackpadの使用に対応したようです。
正直なところ、当初こそマウスを使っていたものの、タッチ操作が快適なことに気付いてからマウスはほとんど使っていません。








Bluetooth対応のキーボードを利用することで、線を繋ぐことなくスマートに作業できます。僕が使っているのは、Apple製のBluetoothキーボードである「Magic Keyboard」。
一度ペアリングしてしまえば、スイッチを付けるだけで5秒もかからず接続されます。
Smart Keyboardと迷ったものの、ストローク(クリックの深さ)が浅すぎたためMagic Keyboardにしました。
もしも、「価格が高い」とか「折りたたみタイプが良い」と感じるなら、下記のiCleverのキーボードも使いやすくておすすめです。








アップデートにより、Windowsで言うエクスプローラー、Macで言うFinderのようなシステムが実装されました。
これにより、僕たちに馴染みのある階層構造でのファイル管理が可能です。
もちろん、WordのファイルをiPadに保存し、それを「ランサーズのメッセージにドラッグ&ドロップする」といった操作も可能です。








iPadは画面分割に対応しているため、ブラウザを開きつつテキストエディタを開いて作業できます。
下記画像のように、テキストエディタを小さめに表示してブラウザの面積を多く取ることで、ネットを使った情報収集の効率を下げることなく文字入力が可能です。










外付けデバイスを導入することで、SDカードのデータを読み込めます。
















4.【短所】iPadをWebライティングに使った感想


“慣れ” では解消しづらいように感じる、iPadのデメリットは2つあります。
(1)パソコン用ソフトには対応していない
普段、仕事ではGRCやコピペリンといった、コンテンツ制作者には欠かせないパソコンソフトを複数使います。
iPadは、文字入力こそ十分にこなせるものの、上記を始めとする多くのソフトに対応していません。
そのため、外出中は文書作成をiPadで進めて、帰宅後に「母艦PCでコピペリンを使う」という手間が発生します。
(2)マウス接続時の操作感は良くない
Bluetoothマウスの接続による、マウスを使った操作に対応してはいるものの、快適とは言えません。
カーソル(マウスに連動して動く画面上の矢印)が大きかったり、ホイールによるスクロールの挙動がぎこちなかったり、パソコンに比べてマウスの使用感は好ましくありませんでした。
5.まとめ
自分は凄く好みで、通退勤のときにずっと聞いているんだけど、コアだから気軽に友人には勧められないアーティスト……
僕にとって、ライティング道具としてのiPadはそんな感じ。
なので、つぎのようなケースに当てはまる場合にのみ、積極的に購入を検討してみてください。
- 執筆だけに集中できるツールが欲しい
- 13インチMacBookでも大きいと感じる
- とにかく “執筆” を気軽なものにしたい
こんなタイプのWebライターやブロガーなら、きっとiPadを気に入ってくれるはずです。
より良い文章を目指すライティングメルマガを始めました


iPadを買ったころからファミレス作業をする機会が増えて、ちょうど「出先では仕事以外のクリエイティブな作業したい」と思い始めました。
そのころ、ブログやTwitterで同業者からたくさん質問をいただいていたんですけど、どうにも公の場で答えづらい質問ばかり。だって、ブログやTwitterっていろいろな人に見られますから。
ということで始めた取り組みが、熱狂的なブログ読者さんだけが知っている(という設定にしたい)『藤原将軍のライティングメルマガ』でした。思いのほか嬉しい感想をいただいており、やる気まんまんで “表に出すか迷うノウハウ” を公開しています。
・予算の主導権をライターが握るには【やり取り公開】
・【質疑応答】ライターの有料サロンに入るべきですか?
・いわゆる「上流職」に就く必要はあるか
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・【質問回答】前知識や専門知識のない依頼は受けますか?
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