身につけたスキルは〝営業力〟で売ろう

月収100万円へ到達した
ライターの営業マニュアル

稼げるWebライターになるための営業論まとめ

「案件獲得がとても苦手」
「必死に勉強したけれど稼げない」
「専門性がないから単価が上がらない」

上記のように悩んでいる方へ打開策をお伝えします。

あなたが体得したスキルも、営業力がなければ宝の持ち腐れ。それは業界にとって大きな損失ですから、わたしに案件獲得のお手伝いをさせてください。

個人時代に月収100万円へ到達し、今は法人化して社長ライターとして活動している私が持つ、営業力向上の方法論を惜しみなく紹介していきます。

    藤原 将

    筆者はSEO記事、電子書籍、メルマガ等の執筆を得意とする歴7年目の社長ライターです。
    ――Twitter著書電子出版社

    新規案件獲得に使える3つのライター営業論

    正しく営業活動を続けていれば、やがて「仕事が来る」ようになります。

    実際、わたしは営業をかける機会がどんどんと減っており、自分から動かなければ関われない案件やパートナーライターの案件を獲得するための営業以外、自ら新規顧客を探すことはありません。

    ほぼ、事業者さまからお声がけいただく案件で生計が成り立っており、最小限の労力(依頼相談の対応)で案件獲得が成立している状態なのです。

    このように〝能動的な案件獲得⇒受動的な案件獲得〟へ移行するための準備として、まずは以下の考え方が大切になると考えています。

    1. 提案文と営業メールには「仕事をください」と書かない
    2. 案件の取り方は常に「裏技を見つける」意識を持つ
    3. 時間的な余裕のあるときに集客経路を広げておく

    いずれも、わたしがWebライターとして独立してから常に意識してきたポイントです。

    能動的な案件獲得を強化する1・2を経て、3の段階から受動的な案件獲得の基盤をつくり始めます。

    ただし、3を実践しなくても次章で触れる「継続的な案件獲得(リピート)のための営業テクニック」を使えば、能動的な営業の必要性は薄まります。3の内容を見て「合わない方法だな」と感じた場合には、次章をご参照ください。

    いずれも詳しく解説していきますから、ご自身にあった方法を探すきっかけにしていただけると幸いです。

    提案文と営業メールには「仕事をください」と書かない

    案件獲得は〝お願い〟をして達成するものではなく、依頼者に〝自身の価値〟を伝え「あなたのような人材を探していた」と感じてもらうことで果たされるべきです。「活動当初こそ泥臭く営業活動をしよう」という考え方には賛成ですが、懇願戦法にはプロ意識を感じません。

    そして、プロ意識のない人には仕事を振りづらいですし「この人へ高い報酬は払えないな」と感じるもの。今月は仕事がないから紹介してほしい、と仕事仲間に頼むこととは性質が違うのです。

    まず、提案文や営業メールに「仕事をください」と書くことをやめ、依頼主に「あなたに仕事を任せたい」と思われるような文面を考案しましょう。具体的な文面の考案に悩んだ際は、例文を交えて詳しく解説しているこちらの記事をご参照ください。

    案件の取り方は常に「裏技を見つける」意識を持つ

    裏技など、そうそう見つかりはしません。

    しかし「案件獲得の裏技を見つけてやろう」と意識すれば、営業活動に対する解像度が上がります。自身がどう動き、どんな結果を招いたのか、因果関係を解こうと試みる習慣が生まれるのです。その末に、たまたま自身のとった行動の掛け合わせから裏技が生まれます。

    わたしの場合、最初に見つけた裏技は「クラウドソーシングの過去案件に応募する」という方法でした。その後、ライティングメルマガに記載した法人営業の方法に行き着き、現在は自社商品を販売するためのメディアを運営する事業者が主な取引先(全体の9割が法人)となっています。

    取引先を法人に絞る営業術も、前述した「過去案件に応募する」の派生ですから、やはり裏技を探す意識と発見の掛け合わせを続けることが、案件獲得の好循環を生むための基本だと考えています。

    時間的な余裕のあるときに集客経路を広げておく

    おそらく、1・2の実践による成果が出始めるころには「自身をどうPRしたら魅力的に見えるか」が理解できているはずです。この段階を迎えると、集客経路の拡大が効果を発揮します。

    「集客経路を広げる」と聞けば難しいことに思えますが、ここでは下記の枠組みにおけるアカウントの保有を集客経路の拡大と呼びます。

    • SNS
    • ブログ
    • 書籍
    • ビジネスマッチングサービス(大手以外のクラウドソーシング等も含む)

    SNSやブログの運営に関して、その道のプロと言えるほど知識を持ち合わせてはいませんが、これらは素人運用でも大いに効果を発揮しました。

    上記のチャネルを介し、普段どのように取引先へ貢献しているのか暗に示すことで、依頼主になり得る人(潜在顧客)から「このWebライターは仕事への姿勢が素晴らしい。依頼先候補にしよう」と感じてもらえたようです。

    それぞれの取り組みに優先度をつけることは難しいですから、ご自身の性格と相性の良さそうな活動から始めることをおすすめします。

    SNS(Twitter)を使うメリット、ブログの始め方、電子出版の方法については、それぞれ当メディアに解説記事を用意しています。

    気になるテーマがあれば、参考にしていただけると幸いです。

    WebライターがTwitterを始める利点
    • 発注者側へ人柄が伝わる
    • フリーランス仲間ができる
    • 案件受発注のツールになる
    • 覚えた知識をアウトプット⇒定着
    • ブログ流入経路として活用できる
    • 短い文章で意図を伝える力が身につく

    Webライターがブログを始める利点
    • テストライティングをパスできる
    • 自分が書いた記事として共有できる
    • リスクを取らずにSEOを練習できる
    • サイト訪問者から仕事の依頼が来る
    • ワードプレスの入稿方法を覚えられる
    • 広告リンクを設置すれば収入源になる
    • 自分の人柄を伝えるツールになる

    Webライターが電子出版を行う利点
    • 読者から仕事を依頼される
    • 既存顧客に電子出版の代行を提案できる
    • 電子書籍が収入源の1つとなる
    • 商業出版につながる可能性がある

    継続的な案件獲得(リピート)のための営業テクニック

    新規案件の獲得も大切ですが、依頼相談を増やしつつ能動的な営業活動を減らすなら、依頼主にリピートしてもらえるよう振る舞う必要があります。

    Webライターが多方から「次も頼みます」と言われるため、何を意識すると良いのか抽象化して3つ挙げました。

    • 都合の良いWebライターになる
    • 過去に取引をしたクライアントにも定期的に営業
    • 長期的な関係を築くなら既存記事の改善(リライト)を提案する

    上記もすべて実践し、継続的に効果があることを確認しています。

    都合の良いWebライターになる

    Webライターとして活動していると、数か月に一度は取引相手が困っている場面に遭遇します。たとえば、以下のようなケースです。

    「契約中のライターが音信不通に。この穴を埋めてくれる救世主がいれば」
    「経営陣の意向(大半は社長の無茶振り)により記事アップ数のノルマが倍に。猫の手も借りたい……」

    このような取引担当者のピンチを察知したとき、ヒーローとなれるよう立ち回れば頼れるWebライターだと認識してもらえます。

    結果として、次回以降のピンチ時にも困ったときは、あのライターに相談してみよう」と思い出してもらいやすくなるのです。

    相手がどのような状況にあるのか、言動の端々から推察するように意識してみてください。その習慣は、本件にかかわらずフリーランス活動に役立つはずです。

    過去に取引をしたクライアントにも定期的に営業

    案件獲得のための営業と言うと、つい新規案件の獲得を思い浮かべがちです。しかし、わたしは過去に取引をした依頼主にもアプローチする営業方法を推奨します。

    1. 新規案件を獲得する
    2. 対応する ⇒ 継続 / 単発で終わる
    3. 単発に終わった依頼主へ、数か月後に再度営業

    依頼が単発に終わった場合、そのまま疎遠になるケースもあると思いますが、一定期間後に「人手が必要でしたらお任せください」と申し出れば継続的な関係を築ける流れが生まれます。

    藤原 将

    ただし、この営業方法が効果を発揮するのは「納品時の反応は好感触だったが、単発に終わった場合」です。

    力不足が原因となり継続案件とならなかった場合は、案件獲得につながる確率が落ち込むことに留意してください。

    長期的な関係を築くなら既存記事の改善(リライト)を提案する

    書いて公開したらWebライターの仕事は終わりだと思っていませんか?

    ビジネスにおいて、初回のアウトプットが狙い通りの成果を生むことは稀です。これはライティングにも通じる部分があり、記事制作も一度目の原稿が期待した程度の集客・成約効果をもたらさないことは多々あります。

    しかし、すべての依頼主にそのような認識があるわけではなく、メディア運営を「記事制作⇒公開」の繰り返しだと考えているケースは珍しくありません。

    このような場合に「既存記事の効果を高めるため、新規記事の作成を抑えてリライトに注力するのはいかがでしょうか」と提案することも、Webライターが担える役割の1つです。

    Webライターも依頼主も「メディア運営は記事を公開して終わり」と認識している場合、新規記事の企画を吐き出し尽くしたあとWebライターは不要となります。

    一方、両者が「記事は公開後も研鑽をつづけるとメディアの価値が高まる」と認識しているなら、Webライターと依頼主の関係は細々と継続されます。

    つまり、リライトの提案は依頼主のメディアが抱える記事の価値を高めつつ、Webライターの仕事創出につながる一石二鳥のアクションなのです。

    ただ、リライトに対して「具体的に何をすると良いのか分からない」と感じている方も多いと認識しています。例に漏れず、わたしもリライトの方法が分からないでいました。

    以下の記事は、過去のわたしのような「正直なところリライトは何となくやっている」という方の参考になればと思い用意したコンテンツです。

    リライトの腕が良ければ、メディアが抱えるライターの記事品質を調整する〝編集者〟に抜擢されるケースもあり、仕事の幅を広げる起点となりますからご参照いただけると嬉しく思います。

    リライトの目的、ざっくり予習復習
    • 既存記事のPV(読まれる回数)を最大化する
    • 既存記事のCV(成約すること)を最大化する

    無理なく専門性を高めて長期的に稼げるライターへ

    よく「専門性を高めれば高単価ライターになれる」という言説を見ますが、その根拠まで教えてくれる発信者は多くありません。

    私見で恐縮ですが、上記の高単価論をシンプルに表現すると、その構造はこんなところでしょうか。

    高い専門性を持つ者は高度な業務にも対応できるため、メディア運営者の負担コストを抑えられる(依頼主に重宝される)のだけれど、該当する存在が市場を占める割合は小さいため売り手市場になりやすい。

    解釈が違っているなら申し訳ありません。

    わたしの解釈における重要な前提事項は、専門性と称される要素が多面的なものだと知ることです。

    「不動産売買の知識が豊富です」
    「キーワード選定から対応できます」
    「読み手の理解を助ける図解を作れます」

    上記はすべて、Webライターにおいて専門性と捉えられる要素です。

    1番目のような「〇〇分野の知識がある人」を指して、専門性の有無を語る場面が多いように思いますが、わたしは専門性の指標を依頼主自身、あるいは別の委託者が対応するはずの業務をどれだけ巻き取れるのかと定義しています。

    ただし、この定義では大きく話が広がってしまいますから、当メディアでは専門性を2つに大別し〝ずらし営業〟という考え方にもとづいてアクションプランを提示してきました。

    以下の箇条書きを基本方針としつつ、ずらし営業の解説記事を見てご自身のライター活動へお役立ていただければ幸いです。

    ずらし営業を活用したライター活動の見直し方
    • 2つある〝専門性の種類〟を把握する
    • 専門性があるなら、それを発揮できる領域へ
    • 専門性に自信がないなら〝ずらし営業〟を実践する

    最後に ― 逆算して〝焦らない営業〟を心がける

    実は「仕事がなくて焦っている」と相談してくださる方の多くは〝何となく〟焦っています。なかには、本当に危機的状況となっているケースもありますが、大半は逆算不足によって必要以上に焦っているのです。

    • どの程度の収入があれば生活を維持できるのか
    • 貯蓄を考慮すると許容可能な無給期間は何週か
    • アプローチできる既存の取引先は何社あるのか
    • 仕事を融通してもらえそうな戦友は何人いるか

    少なくとも上記を洗い出さなければ、どのくらいの危機に瀕しているのか割り出せないはずです。

    にもかかわらず「前月よりも取引先が減ってしまったから」という理由で焦り、自身の実力と釣り合いの取れない割安な仕事へ応募して、目先の安心を得ようとするケースが多いのです。

    わたしにも同様の経験があるため、焦っている当人がどういう心境であるのかよく理解しています。それでも、読者の皆さまには思考のスイッチを変えていただきたく思うのです。

    藤原 将

    生計に支障を及ぼさないなら、余暇はチャンスです。

    前章にて、わたしは「裏技を見つける」だの「集客経路を広げる」だのと言いました。これらは、仕事に追われている状況では進められない取り組みです。

    規格外の胆力を持ったライターでなければ、仕事に追われつつ「明日も明後日も納期だけど将来のために裏技を探そう、集客経路を広げよう」とは思わないはずです。まず目先の仕事をこなしてから、と思うのが一般的な感覚だと思います。

    そう考えると、裏技を探したり集客経路を広げたりするタイミングは、暇なとき(仕事のないとき)に限定されると分かります。余暇をチャンスと言った意図をご理解いただけたなら幸いです。

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