Webライターをやっていると「もっと早く仕事を進める方法はないの?」と何度も思いますよね?
実は、小手先のテクニックなど使わず、記事のクオリティを維持したまま時間を短縮できるツールがあります。
今回は、多くのWebライターに活用してほしい時短ツールを、有料と無料に分けてご紹介します。
記事を読み終えてツールを導入すれば、仕事の質はそのままに作業時間を削減できます。
1. Webライターの時短ツール(ソフト・Webサービス編)
「仕事を早く終えれば時給は上がる」といった主張を多く目にするものの、ライティングやリサーチの手を抜いて時短を目指すのはおすすめしません。
ライティングを行う環境や機械的な作業を見直せば、ズルをしなくても時短は目指せるのです。
まずは、ソフトやWebサービスを中心に、Webライターにおすすめできる時短ツールをご紹介します。
(1)テキストエディタ

テキストエディタは、Webライターが毎日触れることになるツールです。
いくつものテキストエディタを使ってきた結果、行きつくところは “王道のツール” になったものの、意外に使っていない方が多い印象なのでご紹介します。
【有料ツール】Word
とあるキッカケからWordを使ってみたところ、恐ろしく操作性が優れていることを知りました。

他のテキストエディタに慣れている場合、最初の設定こそ手こずるかも知れませんが、一度自分用にカスタマイズすれば超快適。
「Microsoft Solo」という、Officeソフトをサブスクリプション(定額課金)で利用できるプランに加入したところ、特典としてクラウドストレージのOneDriveも使用可能に。
連携させれば、Wordの編集内容がクラウドに自動保存されます。
これによって、Webライターあるあるの「ネット接続が切れて原稿データを飛ばした⋯⋯」という事故を回避できるのです。
- 文章入力が快適(理屈は分からない)
- OneDriveと連携させれば原稿が随時保存される
- Wordに音声読み上げ機能が実装されている
また、Windows PCは音声読み上げ機能に難があり、文章チェックのために読み上げ機能を使うときは、ずっとMacBookを使っていました。
Wordはソフト自体に読み上げ機能が実装されており、合成音声も非常に聞き取りやすいと感じるレベルなので、Wordの導入以降は読み上げのためにMacBookを使う必要がなくなりました。
Microsoft Soloにはトライアル期間が用意されているため、現状のテキストエディタに満足していない場合は、ぜひ試用してみてください。
【無料ツール】Googleドキュメント
Wordを利用するまえは、ずっとGoogleドキュメントを利用していました。
Wordと互換性があるため、WordのファイルをインポートしてGoogleドキュメントで文章を書き、再度Word形式に変換して書き出せる点はとても便利です。
また、Googleドキュメントがオンライン環境下での使用を前提としており、ネット接続のある場所で使っていればオンライン上に自動保存されます。
- 無料ながら、ほとんどWordと同じ
- Word形式(.docx)でファイルを保存可能
- オンライン利用前提なので随時保存される
- 共有設定から容易に他ユーザーに閲覧・編集権限を付与できる
他ユーザーへの共有も簡単なので、チームで記事制作~編集・添削まで行うとき真価を発揮します。
そのため、自分1人で記事を書き上げるときはWord、複数人に共有して記事を制作するときはGoogleドキュメントといったふうに使い分けています。
(2)誤字脱字・文法チェック


誤字脱字・文法チェックは、黙読・音読で行うべきだと考えているものの、あまりにミスの箇所が多すぎると手動チェックの際に確認漏れを起こす懸念があります。
そのため、あらかたのミスを事前に解消しておけるよう、ツールにかけて修正をかけることで時短することをおすすめします。
【有料ツール】文賢
文賢は、Webコンテンツ制作の界隈では、言わずと知れた存在。
多くのWebライターが勉強に使ったであろう「沈黙のWebライティング」の著者、松尾茂起さんが代表取締役を務める株式会社ウェブライダーにより開発された、まさにWebライターのためのツールです。
- 推敲(文章を読みやすくする)機能
- 校閲(誤字脱字を確認する)機能
- 文章表現の代替案を提案してくれる
特にWebライターの記事を添削する編集者にとって、嬉しい機能がたくさん備わっています。
「編集者向けのソフトなら、Webライターには必要ないのでは?」と思うところですが、記事納品のまえにWebライターが文賢を利用することによって、編集者の手間を大きく削減できる点で導入の余地ありなのです。
すでにWebライターとして活動しており、編集者に冗長表現や助詞の連続を指摘されるケースが多いなら、導入により多大な効果を感じられるはずです。
【無料ツール】Enno
Ennoは、無料で利用できる誤字脱字・誤用のチェックツールです。
- 「~ので、~ので」といった助詞の連続
- 「~が、~が」といった誤読を招く文脈
- 「~なんて」といったカジュアルな表現
単純な誤字脱字だけでなく、文章の可読性を高める改善案を提示してくれます。
誤りでない部分を誤りとして検知したり、誤っている箇所を検知できなかったり、注意すべき点は多少あるものの、黙読・音読前のチェック手段としては十分な能力を備えたツールです。
(3)コピペチェック


コピペチェックは “編集者が行う業務” といったイメージを持つものの、Webライターが使用することで以下の効果を期待できます。
- 高いコピペ率を理由とした修正依頼を回避できる
- 「自分でもコピペチェックしてます」と伝えて信頼獲得に繋げられる
このほか、コピペのチェックツールは編集を担当するなら必須であるため、「近いうちに編集者やディレクターをやりたい」と考えている場合には早々に使い慣れておきましょう。
【有料ツール】コピペリン
コピペリンも、Webコンテンツの制作に携わるなら、一度は耳にする有名なツール。
機能はコピペチェックに特化しており、指定のテキストやWebページを読み込ませることでコピペ率を判定してくれます。
コピペしなければ、高すぎるコピペ率になるケースはほぼないですが、コピペ率が高いためにお戻しが発生する場面は何度か見てきました。(いずれも、本人はコピペしていないとのこと)




一度でもコピペ疑惑が浮上するとクライアントの信頼を失うため、「クライアントの信頼を勝ち取るための投資だ」と思う場合も購入をおすすめします。
【無料ツール】Copy Content Detector
Copy Content Detectorは、無料で利用できるWebサービス。
一度に入力できる文字数に制限(フリープランは4,000字)はあるものの、ブラウザ上で手軽に利用できる点で優れています。
コピペリンを購入していない時期は、こちらを利用して納品前にコピペ率をチェックしていました。
コピペリンと同じく、コピペ疑惑をかけられてお戻しが発生しないよう、事前確認を行う際に重宝する時短ツールです。
2. Webライターの時短ツール(ハードウェア編)
時短に役立つツールは、ソフトやWebサービスだけではありません。
仕事中に使うマウスやディスプレイも、工夫すればライティングのスピードを加速させるツールになるのです。
この章では、Webライターにおすすめしたい、時短に役立つハードウェアをご紹介します。
(1)サブディスプレイ
自宅でライティングを行う時間が長いなら、サブディスプレイの導入は劇的な時短効果をもたらします。
メインディスプレイにくわえて、2枚目のディスプレイを追加することで、一度に把握できる情報量が多くなるからです。
- ディスプレイA:記事制作のためのエディタを開く
- ディスプレイB:検索用ブラウザを画面分割で2ページ開く、あるいはブラウザとメッセージアプリを開く
僕は、こういった使い方をしています。メインディスプレイ1枚でも、画面分割を利用すればエディタ+ブラウザを展開できるものの、どうしても見づらく幅を狭めるとレイアウトが崩れるサイトもあります。
作業効率化のためにデュアルモニターへ……
— 藤原 将|神戸のライター(社長) (@fujihara_sho) July 3, 2018
自己満に終わることを恐れましたが、作業効率アップを実感して安堵。画面分割のきゅうくつさとはオサラバ! pic.twitter.com/1Rm3wiI0bP
少しでもストレスになる要素を排除することで、ライティングの効率は高まると考えているため、専業Webライターを始めた初期から導入している時短ツールです。
毎回、コスパ重視でフィリップス(Philips)製のモニターを買っています。
(2)サイドボタン付マウス
側面にサイドボタンが配されているマウスを使用することで、左右クリックと中心部のホイールしかないマウスに比べて、業務効率のアップが期待できます。
たとえば、僕の場合はサイドボタンに “Webページの戻る・進む” を割り当てています。
これにより、ブラウザ上部にある戻る・進むのボタンを押さずとも、手元のワンクリックでページを切り替えられるのです。




実際に使うまで、利便性の高さは想像できないものですが、サイドボタンの有無によって間違いなく作業スピードは変わります。
特に、僕たちWebライターはネットを使って情報収集をする場面が多いため、有力な時短ツールとしてピックアップしました。
なお、僕が使用している無線マウスは、以下のようなパソコン側のUSB端子にレシーバーを指すタイプです。
もし、USB端子が限られているパソコン、あるいはUSB端子がないMacBookは、完全無線のBluetoothマウスをおすすめします。
(3)外出時に使えるノートPC・タブレット
「基本は在宅だよ」というWebライターであっても、月に数回は外出するならノートパソコン・タブレットが1台は欲しいところ。
僕自身、週に1回外出するかどうかの自宅作業派です。
しかし、専業Webライターになって間もなく、スキマ時間を使って作業を進めるためにノートパソコンを買いました。
当初のイメージより活用できる場面が多く、案件をいち早く完了するためのツールとして、下記のように大活躍しています。
- 急用で外出するときに出先で作業できる
- 病気を患って病院にいるとき待合室で作業できる
- 停電になっても焦らず作業を続行できる
スマホでも文章は書けますが、ノートパソコンと比べれば効率は大きく劣ります。
最近、お気に入りのライティング環境💻
— 藤原 将|神戸のライター(社長) (@fujihara_sho) January 20, 2020
余計なアプリ入れてないから、仕事に集中できて非常によい。
初タブレットだけど、WordとKindle入れたら簡単にお仕事マシーンになった! pic.twitter.com/Z7JxbLk7Is
時短ツールとして紹介したディスプレイ・マウスより高額ではあるものの、1台は用意することを強く推奨します。
3. まとめ
今回ご紹介したツールを利用すれば、記事のクオリティを落とすことなく作業時間を短縮できるため、生産性がグイッと高まります。
- まずは無料ツール+ディスプレイやマウスを導入
- 無料ツールで効果を感じたものは有料を試用してみる
- 時短ツールの最適な組み合わせが完成
こうして、業務効率を最大化するための環境が作れるので、いますぐ実践してみてください。