短期運用であれ長期運用であれ、高確率で値上がりする銘柄をいい当てるのは困難です。

そもそも、日本企業に成長の余地は残されていないため、値上がり益に期待した手法はますます難しいと感じます。そこで、投資候補となるのが、保有するだけで利益を生み出してくれる配当株です。

今回は「株式のスクリーニングをできる限り簡単に」をテーマに、今日から使える優良配当株の探し方を解説していきます。

この記事の目次(クリックで飛びます)

1.優良配当株をスクリーニングする5プロセス

注目すべきポイントはココ
日経平均高配当株50指数左記リンクにて投資候補を絞る
配当利回り配当利回り3~5%程度がおすすめ
業種・事業事業内容・収益構造はどのようなものか
配当性向利益の何%を配当に充てているか
過去の配当実績減配履歴はなく増配しているか

僕自身、スクリーニングに時間をかけたくないため、銘柄の洗い出しはできる限り簡略化しています。

  • 安定して配当収入を得られるのか
  • 高い配当収入を得られるのか

ここにだけ注目して、5段階で優良配当株をスクリーニングをしていきます。まずは投資候補を50銘柄まで減らしましょう。

(1)投資候補を50銘柄まで減らす

日経の公式サイトである、日経平均プロフィルの「日経平均高配当株50指数」を参照すると、業種ごとに分類された高配当株が50銘柄ピックアップされています。

ここに記載されている銘柄は、つぎのような基準をもとに選出されている、エリート配当株です。

日経平均高配当株50指数の銘柄の特徴
日経平均株価に組み込まれている大型銘柄である
3期連続で最終赤字を出していない
予想配当がゼロではない(ゼロになった場合は除外)
暴落により相対的に配当利回りを高めた銘柄ではない

要約すると、安定した実績・規模のある大型銘柄のうち、配当利回りが上位にある企業を選出したものたちです。

どれも若い企業ではないため、これからググっと成長する可能性は少ないものの、事業基盤が固く安定した配当収入を期待できます。

(2)希望する配当利回りの株式銘柄をスクリーニング

50銘柄に絞れたら、まずは配当利回りを参照していきます。

配当金狙いの株式投資において、配当利回りはリターンの大きさに直結する最重要ポイント。個人的には、3~5%程度の配当利回りは欲しいと考えています。

このパーセンテージが、どれほど配当収入を左右するのか以下を参考にしてください。

5,000万円の運用を想定したとき

配当利回り税引後の配当収入
3%(税引後:2.4%)120万円
4%(税引後:3.2%)160万円
5%(税引後:4%)200万円

わずか1〜2%の違いでも、ここまで配当収入に差が生まれます。もとは同じ5,000万円であることを思えば、配当利回りをシビアに捉えることの大切さが分かりますよね。

(3)堅実に稼げる事業・業種なのかチェック

配当利回りと同じくらい注目すべきなのが、対象企業の事業・業種です。要するに「どのようなビジネスモデルで収益をあげているか」という点ですね。

個人的には、以下のようなポイントに注目しています。

理想的なビジネスモデル
ストック性収益を積み上げていくタイプの事業
顧客セグメント顧客層が幅広く、課金スパンは短い
産業の将来性明らかに「今後すぐ廃れる事業」ではない
自身の思想との兼合い対象事業に嫌悪感を覚えない

1:ストック性=継続課金を期待できるビジネスモデルが〇

まず、配当株の購入を検討するときに重視するのは、事業のストック性です。いわゆる会員制サービスや保険など、継続課金が期待できるビジネスモデルは、ストック性のある事業だといえます。

たとえば携帯料金の支払いや、自動車保険を思い出してください。好景気や不景気にかかわらず、利用を続けて課金を継続しますよね?

こういった、短期で爆発的な利益を得るのではなく、コツコツと長期的に収益をあげるビジネスモデルは、当期利益を著しく落として配当金を撤廃する懸念が少ないため、優れているといえます。

2:顧客セグメント=ターゲットになる顧客層が広いほど〇

顧客のボリュームが多いほど、稼げる可能性や期間は大きく、長くなります。

また、一度購入すれば長期間買う必要のなくなるプロダクトより、定期的に買い続けられるプロダクトが好ましいです。こういった意味でも、前述した継続課金モデルは優れているといえるでしょう。

継続課金でなければ、消費スパンが早く不況時にも必要とされるような、衣食住に密接したビジネスモデルであるのが好ましいです。

3:産業の将来性=斜陽産業をコア事業にしていなければ〇

「この商品やサービスは、10年後にはなくなっていそうだな」と思うものはありませんか?

たとえば、銀行という存在は、いまのままだと近いうちになくなると思っています。ほかにも、印刷業界や出版業界はすでに全体的に苦しく、将来的には淘汰されそうだと感じます。

配当株には、長期的に配当金を還元してもらう必要があるため、こういった斜陽産業をコア事業にする企業はおすすめしません。

4:自身の思想との兼合い=その事業を好きになれるなら〇

高配当株の一つに日本たばこ産業(JT)という企業があります。日本たばこ産業は、たばこのほか医療や加工食品といった事業を手がけているのですが、僕は嫌煙家なのでどうしても企業活動を気持ち良く応援できません。

※大資金を預けるのは嫌であるものの、少額から分散投資ができるSBIネオモバイル証券では、セクター分散のため日本たばこ産業も数株購入しています。

自分自身、配当利回りが良いからといって「共感できないビジネスモデル」に投資をして、最終的に損をすれば激しく後悔するのは目に見えています。こういった個人的な感情も、スクリーニングの条件に組み込んで良いと思います。

関連記事:【毎月更新】SBIネオモバイル証券で配当株投資をやってみた!

(4)配当性向は増配の余地をあらわす指標

配当性向は「対象企業の純利益」のうち、何%を配当金として還元しているのか示すものです。配当利回りは同程度で、配当性向が高い企業・低い企業の二つを比べたとき、純利益に対して「増配の余地」が大きいのは後者だと予測できます。

一方、配当性向が高い企業というのは、株主還元の意識を高く持っていると考えられるものの、純利益を自社投資に回せないため成長を見込めません。

正直、一概にどちらが正解とは断定できない部分ですが、僕自身は配当性向60%未満の企業を好んで選んでいます。

(5)じわじわと増配している配当株が理想的

過去に減配したことはないのか確認し、候補のなかで増配履歴がある銘柄を積極的に選ぶことをおすすめします。

2.まとめ

株式のスクリーニングは、難しく手間のかかる作業だと思われやすいですが、ゴールを「優良配当株」に絞ればプロセスは大幅に簡略化できます。

なお、今回の方法をもちいて理想的な銘柄を見つけられなかった場合は、どこか求める条件の水準を下げてみてください。

もしかすると、中高年期の婚活生のように相手に求めるハードルばかり高くなって、現実的なラインを超えてしまっている恐れもあるからです。配当金生活に興味のある貴方には、以下記事もおすすめです。

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