いろんな文節かんたん解説

日本語文法の基礎

学生以来、学ぶ機会のない日本語文法を復習しましょう。

資料をまとめたり、取引先や顧客とメールのやり取りをしたり、社会人になってから「整った文章を書く機会」は増えたはずです。

「文法、いつの間にか忘れてしまった」
「文章の基本をもう一度勉強したいな」

社会人になってから、このように思う場面はありませんか?

ここでは “日本語文法の基礎” を短時間で復習するため、要所をピックアップして分かりやすく解説します。「君の文章は分かりづらい」と言われないよう、あらためて基本をおさらいしていきましょう。

日本語文法とは

日本語文法は、日本語を書くときの決まりです。

「文章を違った意味で解釈されがち」
「メールが、つい長くなってしまう」

これらの悩みは、日本語文法の基礎を学べば解消されます。いずれも主語述語の関係が曖昧だったり、重複文を多用していたりすることが原因です。

日本語文法の基礎を学んで “読みやすい文章の型” を理解していれば、文章を誤って解釈されることが減り、短くても情報量が詰まった読みやすい文章が書けます。

まず「文節」から復習していきましょう。

文節の種類

文節は、文を「意味が通じる」程度に区切ったものです。

  • 僕の / 名前は / 藤原将。
  • あなたの / 名前を / 知りたい。
  • 明日は / 雨が / 降るので / 家に / いましょう。

文節の区切った部分は、終わりに「~ね」や「~さ」を付けても自然になるといった特徴があります。

僕の / 名前は / 藤原将
あなたの / 名前を / 知りたい
明日は / 雨が / 降るので/ 家に / いましょう

こうした特徴を持つ文節は、役割に応じて〔主語・述語・修飾語・接続語・独立語〕の5種類に分類できます。

主語とは

主語は、文中の「何が・誰が」にあたる部分です。

  • 彼は、勢いよく走った。
  • 私はごく普通の人間だ。
  • 曇っていた空が晴れる。

述語とは

述語は、文中の「どんなだ・何をした」にあたる部分です。

動作・状態・性質などをあらわし、主語を説明する役割を持ちます。

  • 彼は、勢いよく走った
  • 私はごく普通の人間だ
  • 曇っていた空が晴れる

修飾語とは

修飾語は、他の文節を説明する部分です。

  • 彼は、勢いよく走った。
  • 私はごく普通の人間だ。
  • 曇っていた空が晴れる。

それぞれ、左の修飾語が右の部分を詳しく説明しています。

「勢いよく」→「走った」
「ごく普通の」→「人間だ」
「曇っていた」→「空が」

上記の右側に位置する「説明されている部分」は、被修飾語と言います。

接続語とは

接続語は、前後の文・語句を繋ぐ部分です。

  • だから、僕は必死に止めた。
  • しかし、彼女はそのケーキを食べた。
  • 雨が降ってきたので、傘をさすことにした。

後述する接続詞を使うほか、接続助詞と呼ばれる助詞を「名詞(体言)」や「動詞・形容詞・形容動詞(用言)」のうしろに付けることで接続語を作れます。

接続詞:単体で使えるもの
(だから、しかし等)
接続助詞:単体で使えないもの
(~ても、~ので等)

独立語とは

独立語は、文中にある他の文節から独立している部分です。

つまり、他の文節との関係性に乏しいものを指します。

  • ええ、私が藤原です。
  • あら、この服かわいい。
  • こら、もう帰る時間ですよ。
  • 1994年、僕はこの世に生を受けた。

独立語は、以下のような種類に分けられます。

項目具体例
応答はい、そうです。
いいえ、そうではありません。
うん、そうだよ。
感動やれやれ、間違いだったか。
やった、当たった。
まあ、すてき。
呼びかけ〇〇さん、お元気ですか。
もしもし、藤原と申します。
やあ、元気そうだね。
あいさつおはよう、今日も頑張ろう。
はじめまして、藤原です。
さようなら、また来週。
名詞12月24日、きっとサンタは来る。
兵庫県、僕の生まれた故郷さ。
理想、そんなものは要らない。

独立語か否かを判断するときは、その文節のうしろに句点(。)をつけてみましょう。

はい。そうです
もしもし。藤原と申します
兵庫県。僕の生まれた故郷さ

いくつかの例に句点をつけてみました。これらのように句点をつけても自然に読めるなら、それは独立語だと判断できます。

◆ 文節まとめ|主語と述語を近づける

文節について意識してほしい事項は「主語と述語を近づける」です。とくに、一文あたりの文字数が多くなるとき、主語と述語が離れるほど文を理解しづらくなります

明日、僕は走る
明日、僕は学校の西校舎まで走る
明日、僕は学校の西校舎まで田中くんや大木くんと一緒に走る

下に行くほど、主語と述語のあいだに修飾語が入っており「主語と述語が離れた文」になっています。より詳しい状況解説にはなっているものの、文を見た瞬間の理解しやすさは「明日、僕は走る」に劣っていることが分かります。

これを工夫して、主語と述語を近づけるだけでも、文は理解しやすくなるのです。

明日、学校の西校舎まで僕は走る
明日、僕は走る。学校の西校舎まで。
明日、田中くんや大木くんと一緒に、学校の西校舎まで僕は走る
明日、田中くんや大木くんと一緒に僕は走る。学校の西校舎まで。

情報量はそのままですが、主語と述語を近づけるだけでもスッキリと理解できる印象を受けませんか?

一文が長くなるときは、主語と述語を近づけられないか試してみてください。

文の構造

文は、述語の数や関係性に応じて〔単文・重文・複文・重複文〕の4種類に分類できます。

単文たんぶんとは

単文は、文中に1つだけ述語がある文です。

  • 私は子どもだ。
  • 兄は大声で笑った。
  • 先人の助言は宝だ。

重文じゅうぶんとは

重文は、単文を2つ以上並べて重ね合わせた文です。

単文を繋げただけであり、場所を入れ替えても意味は変わりません。

  • 私は主語 子どもで述語彼は主語 大人だ述語}。
  • 僕は主語 泣き述語}{兄は主語 笑った述語}。

複文ふくぶんとは

複文は、主語述語のどちらかを修飾するように、別の主語述語が組み入れられた文です。

  • 父が主語 くれた述語 助言は主語宝だ述語
  • 子どもは主語雪が主語 降れば述語 喜ぶ述語}。

前者は「父がくれた」が「助言は」を修飾しており、主部{父が くれた 助言は}を形成しています。

後者は「雪が降れば」が「喜ぶ」を修飾しており、述部{雪が 降れば 喜ぶ}を形成しています。

重文と複文を区別する場合には、複文を「一方の主語述語が、もう一方の主語述語のいずれかを詳しくするもの」と覚えれば良いでしょう。

重複文じゅうふくぶんとは

重複文は、重文と複文が組み合わさった文です。

  • 私は{金曜日の夜に 息子と一緒に 飲む酒が}楽しみだ。
  • 雨に濡れた 途方もなく長い 道を}僕は走る。

前者は「金曜日の夜に」と「息子と一緒に」が「飲む酒が」を修飾しています。

後者は「雨に濡れた」と「途方もなく長い」が「道を」を修飾しています。

いずれも、2つの単文がある一部を修飾しているのです。もし、修飾が片方のみであれば複文となります。

◆ 文の構造まとめ|重要なことほど単文を使う

単文は読み手がもっとも理解しやすく、重文・複文・重複文の順に複雑な構造になっていきます。

複雑なほど細かい状況説明が可能となるものの、読んで理解することに大きなエネルギーが必要です。より多くの人へ、齟齬のないようにメッセージを伝えたい場合は、単文が適しているでしょう。

単語の種類(品詞)

文に使われる単語は品詞と言い、10種類に分類できます。

動詞とは

動詞は、動作や状態をあらわす語です。単体で文節を作れる自立語でもあります。

自立語・付属語
  • 夢を語る
  • 水を飲む
  • 木が揺れた

「夢を語る」や「水を飲む」のように、動詞を言い切りの形(終止形)にすると「ウ段」で終わります。

形容詞とは

形容詞は、性質や状態をあらわす語です。名詞を修飾する役割を持っており、形容詞を言い切りの形にすると「イ段」で終わります。

  • 大きい茶碗。
  • 新しい学校。
  • おもしろい講義。

形容動詞とは

形容動詞は、性質や状態をあらわす語です。形容詞と異なり、形容動詞は言い切りの形にすると「~だ」で終わります。

  • 綺麗な絵。
  • 静かな部屋。
  • きらびやかな衣装。

それぞれ言い切りの形にすると「綺麗だ」「静かだ」「きらびやかだ」になります。

名詞とは

名詞は、物事や特定のなにかに付けられた名称、数量や人を指してあらわす語です。体言とも言い、単独で文節を作れる自立語でもあります。

  • 時計が欲しい。
  • 二人は仲が良い。
  • これが好きだった。

以下のような種類に分けられます。

項目概要具体例
普通名詞物事の名称運動・動物・筆箱
固有名詞特定のなにかに付けられた名称富士山・大阪駅・織田信長
数詞物の数、順序一人・七本・十番目
代名詞人や物事、場所わたし・それ・あそこ

副詞とは

副詞は、動詞・形容詞・形容動詞を修飾する語です。動詞・形容詞・形容動詞は用言とも言い、主語になれる体言(名詞)とは違って、用言は述語になります。

  • きびきび動く。
  • かなり早い。
  • 非常に静かだ。

また、副詞は単体でも意味を成す自立語です。

連体詞とは

連体詞は、名詞(体言)を修飾する語です。

  • 小さな家。
  • あの海辺。
  • あらゆる犬。

名詞を修飾する連体詞には「小さな」のほか、「大きな」「おかしな」「いろいろな」といった語があり、ときに形容動詞(綺麗な、静かな等)と区別に迷うことがあります。

しかし、形容動詞とは違って、連体詞は「~だった」が成立しません。

連体詞:小さだった、大きだった
(成立しない)
形容動詞:綺麗だった、静かだった
(成立する)

接続詞とは

接続詞は、前後の文・語句を繋ぐ語です。単体で接続語として機能し、おおむね以下のような種類に分けられます。

項目概要具体例
順接原因に対して、順当な結論であるときだから、すると、そのため
逆接原因に対して、予想外の結論であるときしかし、にもかかわらず、ものの
並列二つ以上の事柄を対等に並べるときまた、同じく、および、かつ
添加新しい事柄を付け加えるときそして、さらに、くわえて
選択どちらかを選ぶ(選ばせる)ときまたは、あるいは、もしくは
説明理由・原因を述べるときなぜなら、というのも
換言違った言葉で言い換えるときつまり、要するに
例示例を挙げて説明するときたとえば、いわば
補足条件の追加、例外を示すときただし、実は、なお
転換話題を変えるときでは、さて、ところで

接続詞を使いすぎると、読みづらい文章になってしまうため、ビジネス文書は最後に文章を読み返して不要な接続詞を省くことを推奨します。

感動詞とは

感動詞は、応答・感動・呼びかけの役割を持った語です。感動詞は独立語として使われますが、独立語には感動詞のほかに名詞も含まれるため、独立語=感動詞ではありません。

  • はい、そうです。
  • まあ、すてき。
  • やあ、元気そうだね。

助詞とは

助詞は、体言と用言の関係性を作る語です。単体で文中にあらわれることはなく、他の語にあわさる形で使われます。

  • 褒める
  • 褒める

助詞は、以下のような種類に分けられます。

項目概要具体例
格助詞主に名詞のうしろに付く助詞を・に・が・と・より・で・から・の・へ・や
接続助詞主に動詞・形容詞・形容動詞・助動詞のうしろに付く助詞けれど(も)・と・ても・から・し・が・たり・て・ながら・ば・のに・ので
終助詞文の終わり、文節の終わりに使われる助詞な・ぞ・か・ね・かしら・の・さ・よ
副助詞他の助詞に当てはまらない助詞は・も・こそ・さえ・しか・かり・だけ・ほど・くらい・など・きり・なり・やら・ずつ・でも・か・まで・とか

助動詞とは

助動詞は、述語のうしろに付く、活用がある語です。

活用とは?
  • 僕は走らない
  • 先生は帰るらしい
  • あの大学に入りたい

助動詞は、以下のような種類に分けられます。

項目形式具体例
受け身・可能・自発・尊敬~れる、~られる食べられる
否定~ない、~ず(ぬ)食べない、食べず
推量・意志~う、~よう食べよう
打消推量・打消意志~まい食べまい
希望~たい、~たがる食べたい
過去・完了・存続~た、~だ食べた
伝聞・様態そうだ食べるそうだ
推定・例示ようだ食べるようだ
推定らしい食べるらしい
丁寧ます食べます
断定食べるのだ
丁寧な断定です食べるのです
使役~せる、~させる食べさせる

◆ 品詞まとめ|文の表情は品詞で決まる

よく「難しい言葉選びが文章に奥行きを与える」といった意見を聞きます。もちろん、文章にはそういった側面もありますが、難しい言葉を使う=表現力が優れていると決めるのは早計だと感じています。

私は、動詞・形容詞・形容動詞を修飾する副詞こそが、ガラリと文の表情を変えるように思うのです。

  • さっと立ち上がった。
  • ぴかぴか光っていた。
  • まるで太陽のようだ。

上記のように、副詞は程度の大小、状態、比喩に使われます。これらの要素は、たとえ元となる文が高度なものでなくても、文に深みをもたらすのです。

文の種類

文は、形式によって平叙文・疑問文・感動文・命令文に分類できます。種類を理解して文章を書くことで、その文章が状況にふさわしい言い回しか否かを判断しやすくなります。

平叙文へいじょぶんとは

平叙文は、断定・推量・決意などをあらわす文です。

  • ここでは陸上競技が行われています。
  • 田中くんは来月末に退院できそうです。

疑問文とは

疑問文は、疑問や反語の意をあらわす文です。いつ・なぜ・どの・どんなといった語、あるいは疑問をあらわす助詞(~か、~の)を使います。

  • どのジュースを選びますか。
  • 事件が起こったのはいつなの。

感動文とは

感動文は、感動をあらわす文です。想像の程度を超えたときの表現として使われ、文頭に感動詞を付けたり、文節の最後に感動をあらわす助詞(~な、~ね)を付けたりします。

  • ああ、見事な銅像だ。
  • 気持ちの良い天気だな(だなあ)。

命令文とは

命令文は、命令・禁止・依頼をあらわす文です。

  • 家に帰れ。
  • 二度と来るな。

言葉の種類

言葉の種類は、ときに品詞の種類や敬語の種類を指して使われますが、ここでは書き言葉・話し言葉を「言葉の種類」として解説します。

書き言葉・話し言葉

書き言葉は、物事を文字で伝えるための言葉です。仕事で使用する資料、基本的にレポートや論文は書き言葉を使います。

話し言葉は、面と向かって話すときに使う言葉です。家族や友人との会話、キャッチコピーなど他者へ呼びかける文章が求められる際は、話し言葉を使います。

書き言葉と話し言葉の一例をご用意しました。

項目書き言葉話し言葉
副詞やはり、まったく、すべて、もっとも、おそらく、非常に、少し、さらに、次第にやっぱり、全然、全部、一番、たぶん、とても、ちょっと、もっと、だんだん
疑問詞なぜ、どのような、どちらなんで、どんな、どっち
指示詞こちら、このような、これほどこっち、こんな、こんなに
接続(助)詞~が、~ため、しかし、そのため~けど、~から~、でも、~だから
その他~や、~など、~いろいろな、~のよう~とか、~なんか、~いろんな、~みたい

敬語

敬語は、書き手が自身以外に敬意をあらわすとき使う表現です。尊敬語・謙譲語・丁寧語を使い分けることで、敬う気持ちを込めつつ文章を書けます。

尊敬語とは

尊敬語は、相手を敬う表現の敬語です。

  • 〇〇様
  • お越しくださる
  • いらっしゃる

謙譲語とは

謙譲語は、相手への敬意をあらわす、へりくだった言い回しの敬語です。

  • 申し上げる
  • 差し上げる
  • 拝読する

丁寧語とは

丁寧語は、丁寧な表現で敬意をあらわす敬語です。

  • ~です
  • ~ます
  • ~ございます、~ございません

    この記事を書いたライター

    藤原 将

    ライター志望者、ならびに悩める中堅ライターを支援する『藤原道場』の講師。

    • 独立9ヶ月目に月収100万円到達
    • ランサーオブザイヤー2021受賞
    • 電子書籍が爆売れして商業出版

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